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掲載日:2021年12月28日
Dropboxでより便利になる電子署名サービス、
HelloSignのご紹介
法人対法人の取引では契約書の取り交わしが重要です。
内容について互いに協議し、合意したら印刷、製品、社判の押印、割印を繰り返して2部用意し、相手方に送ったら返送して貰うという一連の流れは日本中の企業でよく見る光景です。
業務内容によっては1つのプロジェクトの中でNDA(秘密保持契約書)、基本契約書、個別契約書と、複数書面のやり取りを行うケースもあります。
コロナ禍においてもその文化は根強く、押印のために出社する必要があることなどがニュースになるほどでした。
しかし同時に政府のデジタル化推進・デジタルトランスフォーメーション(DX)の影響もあり、昨今ではデジタル署名の契約サービスも普及してきています。
今回はその中で、クラウドストレージサービスを提供するDropboxが2019年に買収し、世界150か国以上、600万人以上が利用している「HelloSign」を紹介したいと思います。
HelloSignとは?
HelloSignとは数百万人が利用する、法的拘束力を担保した電子署名サービスです。
オンライン上で安全にドキュメントに署名することができるため、ペーパーレス化、ワークフローの高速化などに寄与するのが特徴です。
デジタル上の契約書の場合、まずセキュリティに対する不安が先に立つケースが多いのですが、HelloSignにおいてはデータとドキュメントは HelloSignにより暗号化されて保護されるため、セキュリティ上も安全であり、さらに署名済みドキュメントごとに、いつ、誰が、どこで(IP アドレス)ドキュメントに署名したかを示す編集不可能な監査証跡機能が付属します。
Dropboxを始めとする多数のツールとのスムースな連携が可能で、アプリを切り替えずにシームレスな署名を可能としており、二段階認証や管理コンソール、使用状況レポート等のガバナンス機能も充実しています。
HelloSignをおすすめできる企業
HelloSignをおすすめできるのは、まず何といってもテレワークを活用している企業です。
ニュースにも取り上げられたように、テレワークを行っていると押印・郵送のために都度出社が必要な場合もありますが、HelloSignを活用することでテレワーク環境のまま契約業務を進めることが可能になります。
支店などの事業所が複数ある場合も同様に、事業所から本社に書類を送付して押印等の手間が発生せず担当者のみで完結させることができるので非常に便利です。
加えて、自社の観点だけではなく相手先企業の目線で見た時も、相手先がテレワーク環境の場合、自社と同様ハンコ出社する必要がある可能性があります。
HelloSignを使うことができれば相手先の業務を滞らせたりすることがなくなり、スムースな契約業務を行うことができるようになります。
さらに、収入印紙の貼付が必要な契約書であっても、電子署名の場合には「用紙(紙)」での交付が発生しないため、収入印紙コストの削減につながります。
続いて、社内のペーパーレス化を推進したい企業にとってもHelloSignは有効な手段と言えます。
デジタル化を推進し紙を減らしたい企業にとって、オンライン上での契約フローの完結が可能なHelloSignはちょうど良いソリューションとなります。
製本済みの契約書をファイリングしてキャビネットにしまう必要はなく、オンライン上のデータとして保管しておけば物理的に場所を圧迫することもありません。
保管は社内のサーバーに保存しておくだけでよく、Dropboxなどのクラウドストレージを活用すれば、社内での共有も簡単に行うことができます。
加えてHelloSignは業務フローを整理したい企業に対しても効果を発揮します。
今までは、契約書関連の業務フローといえば<リーガルチェック→製本→押印→送付→返送受領→保管>と、フローが長くなりがちでしたが、HelloSignの導入によって製本~保管部分がオンライン上で完結することにより担当者の負担を大きく軽減します。
契約の窓口に立っている担当者としても契約のために時間を割く必要がなくなるため仕事全体を通したスピードアップにもつながります。
HelloSignの使い方
HelloSignのサイト上で署名を行う場合は次の5ステップで完了です。
また、いわゆるクラウドサービスを利用している方であれば、ある程度直感的に操作できるようなわかりやすいUIとなっているので、ステップを進めるのも容易です。
- サイトにアクセス・ログイン
- 署名する人を選択
自分のみ、自分+他の人、他の人のみの3つから選択
- 書類をアップロード
PCからドラッグアンドドロップでファイルをアップロードすればOK
- 書類の編集
テキストやスタンプ等で署名欄の作成及び署名を実行
- 送付・ダウンロード
取引先への送付や、自社のみの署名であればダウンロードを行い保管
反対に、自社がHelloSignでの署名依頼を受けた場合は次のような流れで対応します。
こちらもメールを起点として指示に従うだけで簡単に署名を行うことができます。
- HelloSignから届くメールを確認し「確認して署名」をクリック
- ブラウザが開かれるので右上の「はじめる」をクリック
- 指示に従い入力欄に入力
- 「次へ」をクリックし問題なければ「同意する」をクリック
- 署名ファイルの保存
Dropbox Businessでより使いやすくなるHelloSign
単独での利用でも使いやすいUIとなっているHelloSignですが、クラウドストレージサービスのDropboxを利用していると、より便利に使うことが可能です。
クラウドサービス同士が連携していてもよくあるのが、違うクラウドサービスへデータを渡したり作業を連携したりする際に、クラウドサービスが異なる場合にUIが変わってしまう点です。
一方で、HelloSignとDropboxとの連携は強力で、Dropboxのメイン機能の延長線上でそのまま署名を行うことができます。サービスを切り替えるためにブラウザやタブを新たに立ち上げることなく、一貫したUI上で署名を完了できるのは便利なポイントです。
Dropbox上のHelloSignのステップは次の4ステップです。
- Dropboxフォルダ内の該当ファイルで「▼」もしくは右クリックから「送信して署名をもらう」を選択
- 署名する人を選択
自分のみ、自分+他の人、他の人のみから選択
- 書類の編集
ファイルは選択済みなのでそのままテキストやスタンプ等で署名欄の作成及び署名
- 保存・送付
Dropbox上のファイルを指定して署名機能を連携するため、ブラウザへのアクセスやファイルのアップロードが簡略化され、Dropboxからシームレスに電子署名が操作できるため、作業効率が大きく向上します。
試してみたいけれど、いきなりコストをかけてまでは……と言う企業にとってHelloSignはちょうどよく、Dropbox Business利用者であれば「月3件」まで、無料で送付することができるプランもあるため、お試しで使ってみることが可能です。
業務効率とテレワーク環境への順応のためにHelloSignを利用した署名体制を
デジタル化推進に伴い、場所も時間も取る紙ベースの契約からオンライン契約への転換が徐々に進んできています。
テレワーク環境下での契約手続きでは自社の契約フローだけではなく取引先の契約フローも考慮する必要が出てきます。
その中でオンライン契約できる環境が整うと、自社内のフローだけではなく相手先とのやりとりもスムースになり本来行うべき業務に集中することができるのです。
HelloSignはDropboxを利用しているユーザーであればトライアルも可能なため、一度利用してみて自社の契約業務フローに当てはめられるか、テストしてみるのも手ではないでしょうか。
あるいはこれを機に、データやファイルの共有・保管自体を、クラウドストレージサービスであるDropboxに切り替え、一気に環境を変えてしまう「DX」もよいかもしれません。