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掲載日:2021年11月21日
Adobe Creative Cloud(CC)の法人版を
効率的に選定し導入コストを抑えるには
Adobeのソフトウェアはデザインに関係する業務があればほぼ必ずと言っていいほど必要となるものです。
プロフェッショナル画像編集ツールの「Photoshop」、ベクターやイラスト作成のための「Illustrator」、レイアウトとページデザイン用ソフトウェアの「InDesign」、動画編集のための「Premiere
Pro」など用途に応じて専門性の高いツール群が揃っており、用途に応じて使い分けが行われます。
このAdobeのソフトウェアを最もお得に購入する方法は何があるでしょうか?
今回はAdobeのソフトウェアの特徴と上手なコストの抑え方についてお伝えします。
Adobe Creative Cloudとは
Adobe Creative Cloud(以下CC)は、Adobeがクリエイティブ作成のために開発したアプリをサブスクリプションモデルで提供しているサービスです。
過去には買い切り型が主流だったAdobeのソフトウェアも、現在はサブスクリプションモデルのAdobe Creative Cloudのみとなりました。
CCはAdobeの20以上のアプリがすべて使えるコンプリートプランと、アプリごとの個別契約プランがあります。
コンプリートプランの場合PhotoshopやIllustratorを始め、2021年8月現在以下のアプリが利用可能となっています。
アプリ名 | 機能紹介 |
---|---|
Acrobat Pro | PDFの作成、編集、注釈、署名をどのデバイスからでも使えるPDFソリューション |
Photoshop | デスクトップとiPadで美しいグラフィックや写真、アートを作成できます。スケッチ&ペイント用にAdobe Frescoも利用できます。 |
Illustrator | デスクトップとiPadで高精度なデザイン、イラスト、ベクターグラフィックを作成できます。 |
InDesign | 高品質なページレイアウトと文字組版を実現するDTPのためのデザインツール |
Premiere Pro | モバイルから4Kまであらゆるスクリーン向けの映像コンテンツを自由自在に制作 |
After Effects | 映像表現の可能性を広げるモーショングラフィックスとVFXの業界標準ツール |
Lightroom | デスクトップでもモバイルでも、写真を編集、整理 |
XD | WebサイトやモバイルアプリのUIデザインからプロトタイプの作成、共有まで |
Animate | マルチプラットフォーム対応のインタラクティブアニメーションの制作環境 |
Lightroom Classic | 最高の写真に仕上げるために必要なデスクトップ版の編集ツール |
Dreamweaver | Webサイトを短時間でコーディング |
Dimension | 2Dと3Dの合成デザインツールセットです。新しいタイプのわかりやすいインターフェイスでフォトリアルなグラフィックを簡単に合成できます。 |
Audition | オーディオをミキシング、編集操作 |
InCopy | ライターや編集者と共同作業、修正 |
Character Animator | 自分の顔の表情や身体の動きを利用して、リアルタイムでキャラクターをアニメーション化できます。 |
Capture | 身の回りにある文字と類似するフォントを簡単に検索できます。 |
Fresco | Fresco世界最大級のデジタルブラシコレクションを備えた強力な描画アプリです。 |
Bridge | 強力なクリエイティブアセット管理ソフトです。複数のクリエイティブアセットをすばやく簡単にプレビュー、整理、編集し、公開できます。 |
Adobe Spark | カスタムブランド化されたグラフィック、Webページ、ビデオを直感的に作成 |
Premiere Rush | 動画の編集や公開を、スマホでもデスクトップでも
※2021年8月31日をもって新規受注終了 |
Photoshop Express | Adobe Photoshopファミリーの一製品ですが、モバイルデバイスでの写真編集に特化しています。 |
Photoshop Camera | 幅広い種類のレンズとフィルターの中から、写真が一層際立つものを自動で提案するインテリジェントなカメラアプリ |
Media Encoder | あらゆるサイズや解像度の画面に最適化された動画を作成できます。 |
Aero | イマーシブかつインタラクティブなAR体験をかつてないほど直観的に構築、v表示し、共有できます。 |
Prelude | ログ作成とビデオ取り込みソフト
※2021年9月8日をもって単体アプリは販売停止予定 |
Lightroom Web | 写真へのアクセス、整理、共有が簡単におこなえる他、切り抜き、調整、プリセットの適用などの編集を写真に加えることもできます。 |
Adobe Scan | 文書、フォーム、名刺、ホワイトボードの内容を、簡単にキャプチャし、高品質のAdobe PDFに変換できます。 |
Fill & Sign | フォームへの入力と署名をオンラインで簡単に実行できます。 |
Acrobat Reader | PDFの表示、署名、フィードバックの収集とトラックを実行できます。 |
また、これらの利用に加えてクラウドストレージも提供され、活用することが可能です。
コンプリートプランは全アプリが固定料金で使えるのがメリットですが、その分月額の費用がかかってしまいます。
アプリを個々に購入するプランもありますが、組み合わせ次第ではコンプリートプランの方が安くなるケースもあるためきちんと見積もりを行ったうえで購入する必要があります。
法人版Creative Cloudのメリット
Creative Cloudには法人版が存在します。
ここでは特に個人事業主や中小企業向けの「法人版(現在サイト上には(グループ版)となっているページもあります)」へ付属するメリットについてお伝えします。
- ボリュームディスカウントが可能
法人向けと言うこともあり、購入数次第でボリュームディスカウントにより1ライセンス当たりの金額を抑えることができます。
- 管理用コンソールが提供される
法人の場合多数のライセンスを保有するため管理が大変です。
Creative Cloudグループ版では管理用のコンソール(アドミンコンソール)が提供され、WEBベースで管理が可能です。 - ライセンスの付与を外部も含め任意に入れ替え可能
法人版の場合、ライセンスの付与先は法人になります。そのため付与先は法人が指定する相手であれば社内はもちろん、外注先のフリーランスや制作会社のメンバーに対しても問題ありません。
- 提供されるストレージのサイズが大きい(1TB)
個人向けライセンスでは100GBのストレージだったのに対し、法人向けの場合1TB以上のストレージが提供されます。
- エキスパートのサポートがある
法人版にはAdobeのプロフェッショナルであるエキスパートサポートが付属します。
※中小企業向けのプランでは1ライセンスにつき年2回まで
管理機能やサポートが強化される点は法人での利用において重要度が高いポイントです。
管理コストを考慮すると企業においては法人版の導入がメリットが大きくなると考えられます。
法人版Creative Cloudのライセンスを効率的に選定するには?
法人向けライセンスを購入する方法は大きく分けて2つあります。
1つが直販、もう1つが代理店経由での購入です。
直販での購入は、直接Creative Cloudのページから買うという方法ですが、代理店経由での購入するメリットは、2つあります。
1つは、他の商材と合わせて請求元が一本化できることです。
Creative Cloudだけでなく、Office365やDropboxといったいわゆるSaaS製品を複数ご利用されている場合は、それぞれを直販で購入している場合、ライセンスの追加や更新を、それぞれの直販サイトで手続きしなければいけませんが、販売代理店で購入している場合は、一括で追加・更新がかのうとなります。
もう1つは、ライセンス追加時の請求額の算出方法が異なることです。
代理店経由で購入した場合、ライセンス追加タイミングを図れば、最大で29日分ほどお得に利用できます。
これは、ライセンス追加日の次の契約応答同日を開始として、月割り計算となるためです。
さらに法人ライセンスの場合は、基本的に一度に多くのライセンス管理が発生するため、現状の整理から始めるとどうしてもそれなりの工数がかかってきてしまいます。
代理店手数料としてかかってくるコストと要件整理に担当者がかかってしまう際の人件費を比べ、どちらが良いかを判断するのが賢いやり方です。
さらに言うと、代理店コストと人件費がほぼ同等であれば、要件整理にかける時間分他の生産性がある作業にリソースを振り分けられる分代理店への依頼が適切かもしれません。